初めての製品デザイン開発に取り組む方と、それを支える皆さまのための


(7)これから作るモノの親になる覚悟を持とう

依頼者に、モノの“親”になる覚悟がなければ、モノのデザインはうまくいかない

 売るためのモノをデザインする場合、ここが押さえられていなければ話にならないという、基本中の基本となる条件があります。それは・・・

 「モノが生まれてから死ぬところまで、オレが親となって全て面倒を見る!」という熱意と覚悟を持った担当者がちゃんといる。

 というものです。依頼者自身にこうした思いや覚悟がなければ、モノはでき上がっていきません。しかし、実際にはこうした熱意や覚悟を持った開発責任者がないまま、モノを遠巻きにして何となく意見を述べ合ったり、部分部分の改良を繰り返しているだけといったケースもあります。また、モノ開発のリーダーがそもそもいない、あるいは商品化・事業化に関する重要な判断を外部専門家にゆだねてしまっているような場合もあります。
 このような場合、プロジェクトに求心力が生まれず、作り手がいくら頑張っても「よし、やり切ったぞ!これでいけるだろう!」という確信を持てる状態にいつまでたっても到達できないとうことになってしまいます。

 もし開発しようとしているモノに対して、こうした熱意・覚悟を持った人がいないのであれば、早急にその役割を担う担当者を作るか、あるいはそうした思いを持てるようなテーマになるまで、モノのコンセプトなど戦略を練り直す必要があると考えられます。

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